馬鹿者。コッチを見なさい!!





「ねぇ。田中、暑くない?」







急に学が訪ねてきた。





「そう?アタイはそこまで暑くない。」









すると学は安心したように「そっか」と言った。










どうしたんだろう。










それにしても…



「お腹空いた。」





「うん。今お昼だし。俺ら朝ごはん食ってないからな。」










そう。




あれからずっと歩いてるのに全然宿泊施設につかないから、朝ごはんだって食べてない。





今、こうしてられるのもやっとで。











てか、喉乾いた。




お腹すいた。




なんでもいい。





何かを食べたい。







「学。大丈夫?」






隣を見ると学の顔色が悪そうだった。










さっきまでアタイの心配してたくせに




あんたが危ない。








「………?学…?」








返事がない。







ドサッ









嫌な音がした。








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