馬鹿者。コッチを見なさい!!
「あんたの最高ってなに。」
ほぼ90点代のくせに、最悪ってどういうことよ。
「100点に決まってんじゃん。数学と英語なんてイージーミスじゃん。もったいない。」
はぁっとため息をつく橋本。
な……
「田中はどうだったんだよ?」
そう言って近づいてくる。
「うわっ!?見るな馬鹿!!」
こんな奴に絶対見られたくない!!
「うわっ!ひどい。あかりって頭悪いんだね。」
うっ?!
なぜ?!
気付くと後ろに雛がいた。
橋本に見られないように上に上げた答案用紙は雛の身長ピッタリに目の前に現れたらしい。
最悪だ。
「いいじゃん!別に。減るもんじゃないんだから!」
「……留年。」
「しないわよ!!流石に!……多分。」
最後は声が小さくなってしまった。