馬鹿者。コッチを見なさい!!
最後の花火が上がった時に、学はアタイを呼んだ。
「……返事は…もう少し待ってもらってもいいか?」
告白のことだろうか。
「別にいいけど。あんま待たせんじゃないわよ。アタイ、待ってるの嫌いなの。」
すると学は笑って
「大丈夫。イラつかせない程度に返事するから。」
と言った。
「……馬鹿。アタイばっか好きになっちゃうでしょ。
さっさと返事してよね?
学の癖して、アタイ待たせるなんていい度胸してんじゃない。」
「だったらさ」と学が提案をしてきた。
「……夏休みに遊ぼっか。2人だけで。」
……あぁ。
アタイ、ダメだなぁ。
「……当たり前でしょ。」
こんな時、素直になれない自分が嫌になる。
意地張る必要なんてもうないのに。
だから
アタイは可愛くない。