馬鹿者。コッチを見なさい!!
『……もっと素直になれよ。』
ボソッと
電話越しに聞こえた小さな声。
そんな声でも聞き取れてしまう。
「うっさいな。しょうがないでしょ。
誰だって好きな人とデートってなったら恥ずかしいわよ。
アタイはこう見えてもめっちゃ嬉しいしんだけど?」
もう開き直る。
気持ち知られたからってウジウジすんの面倒いし。
『……お前なぁ…。素直になるとこ違げぇんだよ。不意打ちで素直になんな。馬鹿。』
……あれ?
もしかして……
「…学、照れてるの?」