馬鹿者。コッチを見なさい!!
じゃあ今までの清水奈々は?
「どうしたの?」
また、近づいてくる。
怖い。
なに
この恐怖感。
「清水さん。」
あえて名字で呼ぶ。
「…やだなぁ。名前で読んでって。
学君。」
声のトーンがさっきより低い。
本当に少しの差だが。
「俺は、そこまでバカじゃないよ?」
「知ってるよ?キミ、頭いいんでしょ?」
そういう問題じゃないが
「清水さん。理論的じゃないよ。」
笑ったまま首を傾げる。
人形みたいだ。
「言動が一致してない。」
その言葉を言った瞬間。
清水さんから笑顔が消えた。