馬鹿者。コッチを見なさい!!




すると佐々木学はした唇を噛んだ。






ため息をついて
「流石に彼氏じゃキツイか。」







え?



彼氏?


彼氏なんて今のアタイにはいない。



何の話?


そう思っていると学がガタンッと椅子から立ち上がり焦ったような声を出した。





「おいっ!それ以上しゃべんな!!」





それにビックリしたのが佐々木学は目を見開いた。



そして何かに気がついたのかニヤリと笑って「へーぇ。そーいうことか。」と言った。





「伊藤学だっけ?ちょい話あるんだけど。放課後一緒に帰らない?」






ちょっと!!




帰りはアタイと帰るんだけど!!





「ダメ!!帰りはアタイと帰るのっ」






「……っ!知ってるから。大丈夫。」





学が困ったように返事してきた。





取りあえずほっとした。








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