馬鹿者。コッチを見なさい!!
「知らねーよ!学なんて名前沢山いるだろ!ベタベタしてくんなよ!気持ち悪いな!」
つい強気口調で言ってしまった。
すると佐々木学が「は?」と聞いた事も無いようなドスの効いた声で言うからビックリして、
「お前だって嘘ついてんじゃねーか。
彼氏じゃねーんだろ?」
と胸ぐらを掴まれた。
結構苦しいな。
「……離せ。」
「ヤダね。なんで嘘なんかついたんだ?
あかりちゃんの事が好きなのか?」
プチン。
その言葉に俺の中の何かが切れた。
「……うるせーなぁ。テメーには関係ないだろ。引っ込んでろカス。」
「へーェ。伊藤君口わる〜い。人のことカスとか言っちゃいけないんだぁ〜。」
お互い切れてるのになぜか笑いながら、
絶対こいつの前で切れたくない!!
なんか、弱味握られたみたいでヤダ!!