馬鹿者。コッチを見なさい!!


伊藤学

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「伊藤君が白スーツきてるー!」






「あれ?新郎はもう準備終わったの?」






「うるせぇ。コッチだって初めてなんだよ。
なんか時間かかってるのは新婦のドレスなんだと。そろそろじゃないか?」



時計を見ると、2時間以上経ってる。




俺は新郎用の控え室で準備が終わったからお茶を飲みながら待ってた。





「てか、あかりのウエディングドレス見てないの?」



橋本莉奈(旧名:鈴木莉奈)が聞いて来た。
大河と籍を入れたばかり。
一年後には式を挙げるらしい。





「あー。なんか、雛の昔からの友達って言ったら上の人達が
『だったら最高の結婚式にしましょう』ってドレスとか、
全部特注してくれて、

まだ届いてないからウエディングドレスは当日しか見せてくれないんだって。」









俺的には楽しみが増えるからいいんだけど。






「そーなのか。じゃあ俺らもここでやろっかな。」





「本当?!」




莉奈が大河に抱きついて喜んだ。


「っ!おいっイキナリくっつくな!!」





「そんな照れなくてもいーじゃーん。」




莉奈は大河を使うのはお手の物だ。



















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