馬鹿者。コッチを見なさい!!
伊藤学の勇気
AM5時
ねれなかった。
なんでだろう?
こんなに落ち着かない日は久しぶりだ。
あっ!
そうだ、田中に謝りに行かなきゃ!
まあ、5時じゃ流石に起きてないか。
その時。
ピルルルッ!
げっ!!
ケータイ!!
マナーモードにすんの忘れてたっ!
内緒で持って来てんのに!
まぁ、ほとんどの奴が持ってきてるけどな。
画面には知らないアドレスが表示されていた。
?
誰だ?
「………っ!」
『あかり』
LINEに来たらしかった。
『ごめん。勝手にID聞いた。
登録しといて。』
心臓バクバクなんですけど。
びびったァ…
誰から聞いたんだろう?
……吉川だ。
あいつには昨日、散歩で話してる時に
IDをあげた記憶がある。
きっと吉川が勝手にあげたんだろう
別にいいけど。
てか、フツーに嬉しい。
『登録しといた。てか、起きてんなら会えない?』
随分思い切ったと思う。
送った後に後悔した。
ちょっとガツガツ行き過ぎた。
引かれたかな。
『いいよ。中庭に来て。』
よかった。
引かれてなかった…
『了解』
返信して、速攻中庭に行った。
部屋から出て行く途中、橋本の足を踏んでしまった。