意地悪な君に
学園祭 ~3日前~
≪学園祭≫ ~3日前~
柳君の援護の元、私はたこ焼き屋をカフェ風にする事に成功していた。
ギャルっぽくて苦手だった子達も、作戦を持ち掛けると意外と乗り気で、いつの間にやら私は仲良くなれた。
それに最初は反発していた男子達も、準備がすすむにつれ楽しくなってきたのか率先して働いてくれてる。
「みはる、これドコ運ぶ?」
「ペンキ足りないよー!」
飛び交う声の先には、私。
「すぐに取ってくるから待ってて!」
最初はやらざるを得なくてだったけど、私もすっかり委員長っぷりが板に着いた。
それもこれも、柳君のおかげ。
さりげなく、でも過保護になりすぎず、私をフォローしてくれた。
優しいんだよね…柳君……
そんな事を考えながら、ペンキを取りに学園祭準備室となっている教室へと向かう。
普段は使われていない空き教室だから埃っぽいし、3階まで階段を上がらなきゃいけないからみんな来たがらない。
だけど、その部屋へ近づくにつれ私の心臓はドキドキと音をたてる。
『生徒会室』
暫く訪れていないその部屋。
目的の部屋は、その生徒会室の隣にあった。