意地悪な君に
その日は真っ直ぐ帰って、すぐに布団に潜り込んでしまった。
だからと言って眠れるわけでもなくて、考えるのはひとつの事。
学園祭の準備も途中で抜けたから何件かメールと着信があったけど、誰からかも見ずにさっき電源を切った。
予想している相手からだと確認する勇気も無くて。
千紗。
悠先輩と二人きりで生徒会室にいた“誰か”――――
それは、千紗。
あの時、悠先輩が細くドアを開けた瞬間に気付いてしまった。
あの時、あそこにいたのは……
“私の親友”