意地悪な君に
…そうか、忘れてた。
お兄ちゃんと私達じゃ、6つも違うんだ。
恋愛には厳しいハードルかもしれない。
私は悠先輩と1つ学年がちがうだけで、もの凄く遠く感じる時があるっていうのに、千紗は歳も距離も離れて…
どんなに辛いだろう。
もっと楽で楽しい恋愛を選ぶ事が出来ればいいのにね……
「でもね、私がんばるよ。諦められないもん。
今は無理でも、時間をかけて魅力的になって、そのうち向こうから好きにさせるから」
自信満々に笑った千紗は、これ以上ないくらい魅力的な笑顔で私に宣言した。
――――頑張って、千紗
私も、頑張るから――――
千紗の強い想いに触れて私も決めた。
どんなに辛くても、悲しい事があっても諦めない。
1%でも可能性があるなら。
ハッキリ振られるまでは、私は何度でも立ち上がってみせる。
そして、いつか絶対向こうから好きだって言わせてやる。