意地悪な君に
学園祭 ~前日~
≪学園祭≫ ~前日~
今日こそ……っ!
今日こそは悠先輩を捕まえて話をしなきゃ――――
そう決意して迎えた朝。
そう、ついに学園祭が明日に迫っています。
昨日は結局、クラスの準備を終わらせて解放された頃には、生徒会室の明かりも消えていて悠先輩には会えなかった。
千紗との待ち合わせの噴水公園へと向かいながら、一人考える。
はぁ…
なんで私、公園であんな態度とっちゃったんだろう……
あの日は確かにイイ雰囲気だったのに。
どうして素直になれないんだろう。
…わかってる。
私のひとりよがりな嫉妬と誤解が原因なのは。
はぁーーー。
そういえば、私って昔からそうなんだよね。
初恋の時も、確かこんな感じで勝手に嫉妬して遠ざけちゃった気がする――――
――――、
――――――――、
……あれ?
なんか今、ひっかかるところがあった……
何だろう???
初恋、の、人……
そういえば、
あのコ何て名前だったっけ…
うーん、確か……
「美晴!おはよう!!」
「あっ千紗、おはよ!」
思い出しかけた初恋の思い出は、千紗の登場によって遮られた。