意地悪な君に



「さっきから、何言ってるんですか・・・償いって・・・」


気付くと向かい合わせに置かれたソファに、「私」対「木下先輩・悠先輩」の配置で座っている。


間のガラステーブルには、温かいアールグレイのポット。
似合わない。似合わなすぎる。
この雰囲気に!



「だから、俺ら、今2人で生徒会やってんだよ」


「前は書記とか会計とか、もっといたんだけどねー・・・」



何!?
何があったら生徒会がそんな崩壊しちゃうの!?



「それは・・・大変ですね・・・」



当たり障りのない会話でなんとか突破口をさがさなくては。
何だかこのままでは、良くない方向に話が進む気がする!



「そうなんだよ。結構これが激務でね。」


「だろ?さっき噴水におちたせいで風邪もひきそうだし」



それなら私も風邪ひくと思うけど・・・



「じゃあ早く休んだほうがいいですね!じゃあ、私もそろそろ教室にいかなきゃいけないn・・・!!」




ガシッ!!



部屋を出ようと立ち上がった私の腕は、三度男の手に捕まってしまった。




しかし、さっきとは違って、私の腕を掴むのは・・・



2人!!




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