意地悪な君に
波乱の幕開け
~Girls side・・・
今日はまだ授業はなくて、委員会決めのHRと身体測定をする予定。
委員会は全員が何かの委員を担当しなきゃいけないんだけど、男女ペアだから、千紗と一緒が良かったけどそれは出来ない。
担任がめんどくさそうに
「とりえずクラス委員長と副委員長だけ決めて、あとは2人で仕切ってもらおうかな」
と言った。
・・・とは言っても、
もちろんクラス委員なんて誰もなりたがらない。
結局、立候補は誰も出ず、推薦で決める事になった。
でも、さ。
推薦だって昨日クラスメートになったばかりなのに、推薦のしようがないよね。
だいたい面倒くさい委員長になって推薦したら恨まれちゃう。
誰も手を上げて推薦する事もなく、時間だけが過ぎて行く。
「まいったなーー。これが決まらないんじゃ進まないし・・・よし、じゃあ先生が決めるぞーーー?」
そう言った担任と、バチっと目が合ってしまった。
ヤバイッ!!
あわてて目を逸らしたけど、遅かった。
「よし。じゃあ委員長は佐伯!!昨日入学式サボったペナルティだ」
まじ!?
「そんなぁ。それに入学式はサボったわけじゃないですーー」
本当は自分が悪いんだけど、悠先輩が庇ってくれたのでそれを盾にして一応異議申し立てをしてみる。
「あぁ、確かにな。昨日のは人助けか・・・」
おっ!!
先生、話わかるじゃん!!
・・・と、思ったのもつかの間。
「自分の入学式を欠席してまで人助けするその責任感!!委員長向けだな!!よし、決まりだ!」
まさかの強引さで、結局委員長に推されてしまう。
なんとか抵抗しようと足掻いたものの、すでに先生によって黒板には
【委員長・佐伯美晴】
と書かれてしまった。