意地悪な君に
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大変な騒ぎになってしまった体育館を後にし、やっと迎えた放課後。
みんな帰ったガランとした教室に、千紗と私の2人だけが残っている。
あぁ。
すごく、ホッとする時間だなぁ。
昨日から色んな事がありすぎて、こんななんでもない時間がすごく心地好い。
でも、そんな平穏な時間を千紗の言葉が遮った。
「どーするの?先輩待ってるんじゃない?」
あの騒ぎを目の当たりにしたはずなのに冷静な千紗。
「行けないよ…」
体育館であのあと大変だった。
先輩はさっさと生徒会の仕事をしにどこかへ消え、残されたのは私とギャラリー。
悠先輩がいるうちはまだ大人しかった人達も、先輩がいなくなった途端、総攻撃だった。
どういう関係?
どうやって近付いたの?
どうしてアンタが?
…。