意地悪な君に
「・・・・!!」
なに、なんでそんな事いうの。
悠先輩は一体何を考えてるの?
「まあまあ、先輩もそんな怖い声出さないで。」
驚いて返事も出来ない私に変わって、千紗が先輩に言う。
「わかりましたから。ね?美晴。さ、とりあえず行こう」
「え?」
「?」
私と先輩の頭の上にハテナマークが浮かぶ。
そして千紗は、先輩に向き直ると、私を背中に隠すようにして言った。
「会長。この子、先輩に色々言われて怖がってるんです。だから、今日は私も一緒に行きます。いですよね?っていうか、その条件が飲めないなら美晴は絶対に行かせません。」
私の腕をガッチリ掴み、そう先輩に突きつけた。
「二度とね」
さらにダメ押し。
千紗・・・
カッコイイ!!!
「・・・・っ」
1年の千紗に、明らかに気圧される生徒会長。
千紗の背中に隠れて隙間から先輩の顔を覗く私。
にらみ合う、2人。
そして、ついに
「わかった!じゃあ今日は一緒でもいい!」
と許可してくれた。