意地悪な君に
~Boys side・・・
~Boys side~
時は遡り、身体測定後の生徒会室。
「何やってんだ、馬鹿!」
俺は怒られていた。
「…」
床に正座してひたすら反省する俺に、容赦なく叱り飛ばすのは、木下。
「女の子にとって、女子を敵に回すのがどれだけダメージになるのか、よくわかってるはずだろ!?」
俺が悪い事は、俺が一番わかってる。
あんな事言うつもりなんて全くなかったんだ。
ただ、ちょっと。
キャーキャー言われてる俺を見たら、もしかしたらちょっとは妬いたりしてくれるんじゃないかって。
それが見てみたくて、俺はわざわざ一人で体育館に行ったんだ。
入学式は俺が欠席した事で、1年が群がって来る事は読めてた。
そんな俺を見て、アイツはどんな顔をしてる?
え、何でこんなにモヤモヤするの?
まさか、私、悠先輩の事が…
・・・って。
なるのを予想するよな?
なのに、アイツときたら、何か知らねー男にほっぺにキスされてんの。
なにしてんだよ!
つか、
なにされてんだよ!!
よけろよ!
今どう考えても体育館の中心俺だろ?
俺が女の子にキャーキャー言われてんのなんか、全っ然気にならないのかよ?
こっち見ろよ!!
あんなわけわかんねーヤツに奪われるくらいなら、朝やってやればよかった!
周りの友達に冷やかされて恥ずかしそうにしながら、じっと男を見つめるアイツについイライラして、
で、やってしまったんだ。
「で?そんなの言い訳だよね。」
はい。
言い訳です。
頭上の木下の怒りはまだ収まりそうにない。