意地悪な君に
学園祭準備

~Girls side~



≪学園祭準備≫

~Girls side~







「やっぱお化け屋敷でしょ!」

「カフェがいい~」

「面倒だから準備が楽なやつで」



ざわつく教室。
今はHR中です。


入学式から2ヶ月も過ぎると、我が1-Cはかなり仲の良いクラスになった。

私の苦手なHRでも、みんな進んで発言してくれるようになって助かってるし。


まぁ、そこは副委員長の柳君の功績なんだけどね。


ただ、仲良しな反面、みんな自己主張が強いクラスでもあって・・・


つまり、みんな好き勝手言って、全然まとまりがない。



今だってそう。

さっきから、何を揉めているのかと言うと、私達1-Cの出し物を決めているのです。



何のって?


高校入学して、初めてにして最大のイベント。



そう!!

学園祭です!!





「はい、じゃあもう多数決な!」




今日の放課後には、全学年の各委員長が集まる委員長集会がある。

そこで各クラス何をするか発表する事になっているので、なんとしてもこのHRで決めなきゃいけない。


色んなところでブーイングが起こっているけど、柳君はサラリとかわす。

そして合図をすると、みんな文句を良いながらも素直に手を上げた。




そして・・・





――――――――
――――




放課後の廊下を2人並んで歩きながら、溜め息をついた。



「たこ焼きやかぁ……」



委員長集会に向かう私の隣には、もちろん柳君。



「美晴ちゃん、たこ焼きイヤだったの?」

「たこ焼きは好きだけど…カフェとか可愛くやりたかったー」



そう。


学園祭と言えば、高校生活最大のイベント。
期待もそりゃあ並々ならぬものがあったの。





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