【Vt.短編】私のカレは可愛いのです。
「カズヤ、からかうのもいい加減に―――…」
―――だん
弓美の声を遮って立ち上がった俺は、彼女の肩にかかった男の手を掴んだ。
男の視線と俺の視線が真っ向からぶつかる。
「オマエと弓美がどんな関係かは知らない。けど、今、彼女と付き合ってるのは俺だ。そしてこれからも。俺は弓美と結婚する。」
……………。
時間が止まったような沈黙。
その時の俺と言えば
……やっちまったなぁ……感しかない。
言った事に嘘はないが、結婚する、……って。
弓美に了承得たワケでもないのにナニ宣言しちゃってんだ(しかも断定)。