大切な人…

ある朝に

7月に入ったある朝…

「おはよう、お母さん」

「おはよう。パンないからご飯だょ。」

「わかった。」

「学校、遅刻してもいいから行きなさいよ。」

「わかってるよ…」

この頃、私は不安定だった。

中学時代に不登校をしていたためギリギリで受験した高校。

頑張ると決心はしたものの、やはり怖くて再び保健室登校、もしくは遅刻をしてお昼近くに登校をしていた。

そんな頃だった―…

「実捺。海行かない?」

母よ…何を言い出すんだ(汗)

「誘われたの、溜り場の人達に。新潟の海に行くみたいなの。気分転換にもいいし。行こうよ!」

「平日でしょ??学校行かなくていい?」

「どうせあんまり行けてないんだから(笑)ずっと家にこもってるのもダメだから。」

「ん〜。じゃあ行く。」

「了解★今日の夜に言いに行くよ。」

「はいな〜!」


嬉しかった。

学校行かなくていいことも。

お母さんが気遣ってくれたことも。

初めて海に行けることも。

全部嬉しかったんだ。

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