笑顔~ほろにがココアは大人の味~


「教官室行くか」
わたしの涙に気づいてか桐生先生が言った。

自分でも思ったほど脚に力が入らなくて
桐生先生に支えられながら教官室に着く。


「過呼吸ですか?」

「うん。今日って保健室開いてないんだっけ?」

教官室にいた新任の佐藤先生と話す声すらも遠のいてくる。




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