トライアングル
直との時間
私が、足早にマンションに帰ってると


向こうから、直の姿が見えた。



「直!」


私が叫ぶと、直は一目散に走ってきた。



「鈴!おかえり」


「ただいま」



2人で笑い合って、手をつないで

直の部屋に向かった。




部屋に入ると、直は私をベットに

押し倒す。



「ちょっと、直!」


びっくりする私を、直は睨み付ける。


「いいから、従えよ」


「え?直?」



動揺する私に、ニヤっと笑う直。



「何、びびってんのー?」


「怖かったぁ〜」



やや涙ぐむ私を、ふわっと抱き締める。


「鈴、抱きたい」


少し身体を離して、直を顔を見ると

朝の様な、切ない顔をして私を見つめる

直に、私も直の頬に手を伸ばす。

両手で、直の頬を包み込んで、

見つめ合った…。





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