トライアングル
「鈴、ちょっと付き合って!」


「あ、うん」



大倉くんから立ち去って、教室を出た。



「何か、グイグイくるねー」


「うん。隣の席だし、絡まない訳には

行かないからな…どーしよう」



廊下を歩きながら、私は言った。



「彼氏いるって、言ってあるんだし

必要以上に仲良くしなきゃ

いいんじゃない?」


「そーだよね。

直が同じ学校だったら…と思うと

ちょっと恐いな」


「そんなんで、どーすんの?

どーせ、来年来るんでしょ?」


「ほんと愛桜、何でもお見通しだね〜」


「いやー、誰でもわかるでしょ!」




愛桜が、付き合って欲しいのは

トイレだった。

それでも、感謝。。


愛桜は言いたいこと、はっきり言うけど

ちゃんと、フォローもしてくれるから

憎めないんだよね。





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