トライアングル
「直!!」



私が、走って直に近付くと

ムスッとした直が、石垣に座っていた。



「ただいま。わぁっ」



手を引っ張られて、直の胸の中に

すっぽり収まった。



「楽しかった?」


「うん。遅くなってごめんね…」


「ほんとだよ」


「怒った?」


「でも、オレも行ってこいって

言っちゃったから、仕方ねぇ」


「ありがとう。帰ろっか!」



直から体を離して、マンションの中に

入った。



「あのね、愛桜に彼氏出来たんだよ〜」


「マジで?」


「もう、ずっとイチャイチャしてて

面白かったよ〜」


「想像出来ねぇ」


「でしょ〜」



エレベーターに乗った。





< 127 / 396 >

この作品をシェア

pagetop