トライアングル
昼休み、私は直の教室まで行ってみた


直を見つけて、呼ぼうとすると


女の子と親しそうに話をしていた




『誰だろう…』



私は、直のことを呼べずに見つめていると、

直が、私に気付いてこっちに

歩いてきた



「どーした?」


「うん…」



私が、何か言おうとすると

直の後ろから、さっきの女の子が顔を出

した!



「直くーん、誰?」


小柄で可愛らしい雰囲気の女の子で

直の腕に自分の腕を絡めて、クネクネし

ていた。


直はその腕を乱暴に振り払っていた。



「あー隣の女」


「あっ、噂の幼なじみの子?」



え??



「噂?」


私が聞くと、女の子はしまった!という

顔をして、それ以上何もしゃべらなかっ

た…




「杏はあっち行ってろ。

鈴、行くぞ!」



杏(あんず)って、言うんだ


直、名前で呼んでるんだ…



2人が仲がいいのが、わかった




「直くーん、早く帰ってきてねー」


杏は甘い声を出して、直のことをずっと

見ていた




でも、私のことは睨んでいた




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