トライアングル
出口を出た途端、浪瀬に腕を引っ張られ

オレは振り返った。



振り返った瞬間、浪瀬の唇がオレの唇を

塞いでいた。



ボーッとしていたオレは、

何が起きているのか、気がつくのが

遅くなって、浪瀬をすぐに

拒否出来なかった…。



それを、鈴がさっきのベンチに座って

見ていたなんて、気が付かなかった…。




ハッとして、浪瀬を押すと浪瀬は

口を開いた。



「直…私が慰めてあげますよ…

私…直を支えてあげたいです。」


「はぁ?何言ってんの?

オレが、いつ頼んだ?

勘違いすんのも、いい加減にしろよ!」


「でも、今のキスを見て、鈴さんは

どー思いましたかね?」


 
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