トライアングル
「え?」


オレが振り返ると、さっきのベンチに

座っている鈴が、悲しそうな顔で

こっちを見ていた。



オレは、鈴の元へ走った!



それを見た鈴は、オレと反対方向に

ダッシュした!



「鈴!待てよ!違うんだ!!」


「来ないで!!」

 

ガシッ!!



すぐに鈴の腕を掴んで、鈴を抱き締めた。



「離してよ!」


「ムリ!話聞けよ…」


「聞きたくない」


「オレがスキなのは、鈴だけ!

信じてくれ」


「無理だよ…今は信じられない…」



鈴は、静かに泣いていた。



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