トライアングル
私は、愛桜に電話をしてから

愛桜の家に、向かった。



「ごめんね、急に…」



愛桜は、優しく首を横に振った。



「淳に、帰り道会ってね。

俺のとこ、帰ってこいって言われたの」


「え?マジ?」



私は頷いた。



「悩んでるの?」


「揺れそうにはなったけど

淳に、戻ることはないよ。

でも、直のこと信じられなかったのは

事実かな。

愛桜…私、浪瀬さんに負けそうだよ…」


「鈴と直くんの絆って、そんな弱かった?

そんな簡単に、崩れちゃうものだったの?

私が見てきた限り、もっと強い何かで

結ばれてると思ってたけど…。

自信、持ちなよ!」


「愛桜…」



私の目からは、ポロポロと涙が

止まらなかった。



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