トライアングル
直が、私にゆっくり近付いてくる。



腕を引っ張って、直の胸の中にスポッと

おさまった。



ギュッ!!



息が出来ない程の腕の力に、直の

気持ちが、込められてるのがわかった。



「直…苦しいよ」


「ダメ。まだたりねぇ」


「もう、離れないもん」


「離さねぇーし」




そのうちに、チャイムが鳴っていたけど

私達は、抱き締め合ったまま

その場所から、動かなかった。


< 187 / 396 >

この作品をシェア

pagetop