トライアングル
バスを降りると遠くに2年の団体が見えた

直は、友達と一緒にいるけど

隣にチョコっと杏もいた



私が見ていると、愛桜も気付いた。


「あのブリッコ誰?」


「直のクラスの子…直のことスキみたい。

こないだ睨まれたけどね…」


「マジ?二重人格?」



愛桜は、杏をすっごい勢いで睨んでいる



直は、こっちに向かって歩いて来た


私を見つけると、ニコッと微笑む



ドキっ!!



『あれ?まただっ…何で直にドキっと

するんだろう…』


直は私とすれ違う時に、耳元で囁いた…



「夜の場所と時間はメールするから」


「なっ!!…ムリだよ」


私が言うと、直は振り返って

ニヤリと笑って舌を出した



「直くーん、何て言ったの?」


杏に聞かれても、直は何も言わずに

トイレに行ってしまった




「ねぇ…カップルにしか見えないけど?」


「え?ウソ??…

夜のことはメールするって…」


「面白くなってきたねぇー」


「愛桜ーどーしよう」


「そんなの、鈴次第じゃん!

鈴が誰をスキなのかってこと…」


「はぁ…」



溜め息をつきながら、バスに戻った




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