トライアングル
「直…最近やさしいよね…」


「オレがやさしいと変?」

 
「そーじゃないけど…調子狂うなーと思って」


直は、私のことをチラッと見て


視線を遠くに向けた



「オレもちょっと変わろうと思って

そーじゃないと、欲しいもん手に入らな

いし」


「………」


「何か言えよ」


「私の中では…淳がやさしいお兄ちゃんで

直は泣いてる弟だったから」


「だろ?お前の、オレのイメージが

いつまでもそれだから…」


「だから、変わるの?」


「鈴が、誰を思ってるかもわかってる

オレが、初恋に気付いた時は

鈴は、違うヤツ見てたし」



直は、遠くを見ながら


切ない顔をしてゆっくりと話していた。




「直…」


「鈴を、困らすことはしねぇーよ

まぁ修学旅行は、ライバルもいないこと

だし?

ちょっと押すけど」


「大分でしょー?」


「ハハハっ!」



思わず2人で笑ってしまった…







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