トライアングル
「他のとこ、行くか?」


「うん」



直は、私の手を引いて歩き出した


驚いて直を見ると、照れて顔が


赤くなっているのが見えた…




そんな顔を見たら、私も手を振り払うこ

とは出来なかった…




淳の顔も浮かんだのに…





丘を降りていくと、昔ながらの街に出た


私と直は、お店を見渡しながら

歩いていた



「あっ!可愛いお店。寄っていい?」


「いいよ」



中に入ると、可愛い雑貨がたくさんあって

私のテンションは一気に上がった!

目を輝かせて、お店の中を見渡した…



「可愛い~」


「鈴がスキそーな店だな…」


「うん!何か買おう!!」



私は、キラキラした小物を手に取って

選んでいた


ネックレスやブレス、ストラップ…



「悩んじゃうな〜これ可愛い!」


私は悩んだ末、ストラップを手に取った


じぃーっと見ていると、横から奪われた



「直?」


「欲しいんだろ?買ってやるよ」


「え?いいよ、自分で買うって…」


「オレが買いたいの」



戸惑っていると、直はストラップを

持って、レジまで行ってしまった



私は直を追いかけて、レジまで行った



「いいの?」


「あぁ」



お店のおばさんは、私達を見て

微笑ましそうに笑っていた



「やさしい彼氏だねー」


「え?」


「すっごくお似合いだよー」




私達をカップルと思って、話をしてきた

否定するのも、変な気がして…

そのまま話を合わせてしまった



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