トライアングル
「何見てんだよ」


直の低い声が耳元から聞こえる。



直が睨んでいたから、男たちは少し焦り出して

仲間で顔を見合わせていた。


それでも直は睨み続けている。



私は直に抱き寄せられているから

男たちの様子はわからないけど

緊張が走っているのは分かった。




すると1人が口を開いた。



「すごく可愛いから、つい見てしまいました。

ごめんなさい。」




そう言うと、ちょうどスライダーの順番が

来て、逃げるように滑って行った。



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