トライアングル
「俺だって、ずっと鈴のことスキだよ。

不安にさせてるなんて、気付かなくて

ごめんな」



私は、首を横に振った。



「直は、わかってたんだな…

昔から直は、鈴のこと

よくわかってたからな。

アイツも、ガマンしてたんだな」


「私、直には感謝してる。

ずっと、話聞いてもらってたから…」


「それは、昔から妬いてた」


「え?そーなの?」


「そう」



淳の、初めて聞く発言に驚いて

何も言えなくなった。


まさか、淳が妬いてたなんて…。



私が、笑ってると淳が近付いてきて

私を、やさしく抱き締めた。



「さっきだって、めちゃめちゃ妬いた」


「うそ?…呆れてないの?」


「そんな訳ないだろ。

嫉妬で、狂いそうだった…」


「淳…」


「鈴…スキだ!

これからも…ずっと好きだよ。

俺と、付き合ってください」


「はい…」



私は、淳にしがみついた。

淳も、私に答えるように、

抱き締める力を強めた。



しばらくして、顎を持ち上げられると

淳は、やさしくキスを落とした。



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