トライアングル
愛桜は屋上に着くと、腰を下ろして

私が何かを言うまで黙っていた…。



「愛桜…どーしよう…」


私は、不安を言葉にすると

我慢していた涙が、溢れてきた…。



「大丈夫だよ…。

私は何があっても、鈴の味方だから…」



その言葉に安心して、話始めた。



淳に見られたこと…


淳に付き合おうって、言われたこと…




最後に直に…直との間にあったこと…



愛桜は話し終えると、

私を優しく抱き締めた。



「鈴!辛かったね…

でも1人で抱えないで、話してくれて

ありがとう」


愛桜は一言一言、ゆっくりと言った…。




「でも、直くんのこと

淳くんに言わないの?」


「言える訳ない。そんなことしたら…

ケンカになっちゃうよ…」


「そうだよね…


だったら、鈴は答えを出したんだから

直くんのことより、淳くんのこと考えな

ね!

淳くんもショック受けてたんでしょ?!」



私は小さく頷いた。





< 44 / 396 >

この作品をシェア

pagetop