トライアングル
「今どこいんだよ!


はぁ?聞こえねぇー


お前、浮気してんのか?」



直は、冷たくかなり怒った

声を出している。



「今すぐ帰ってこい!


帰ってこなかったら…」



直は、チラッと私のことを見ると



「鈴は、オレがもらう!!」



それと同時に、電話を切った。





私の方へ近付いてくると、私の身体を

抱き上げた!



「なななななななお!!」


「何だよ、それ…」



直は鼻で笑うと、私をバイクに座らせた。

直も、バイクに跨ると発進させた!



さっきとは違い、ゆっくりなスピードで

走ってくれているのが、わかる。



家に着くと、また私を横抱きした。



「直!歩けるから!!」


「いーから、黙ってろ!」



そう言うと、エレベーターに乗った。



「あー思い出すよな」


「ふふふっ、またそれ?」


「あの頃が、1番幸せだったな」




突然、そんなことを言う直に

あの頃のドキドキが蘇る…





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