トライアングル
大好き
すっかり季節は冬。


今日は大晦日。

勉強を早めに終わらせて、直と夜中に
初詣に行こうと約束していた。



あれから私と直は、昔に戻ったように

よく一緒にいた。

直が、勉強を教えてくれたり

やさしくしてくれる。



「鈴、早いな」



直を迎えに行くと、冷たくあしらわれた。



「えーだって、出掛けられるって

うれしくて!!」


「お前…クリスマスも出掛けたこと

忘れたのか?」


「覚えてるよ〜

ケーキにチキンに美味しかったよね~」



直にはわかんないよ!


受験生の気持ちなんて…。


私が、口を膨らませてると

直が、ふっと笑った。



「わかってるって!

受験生は出掛けられることが

うれしーもんな」


「なっ…」



本音がバレバレで、恥ずかしくて

顔が、真っ赤になってしまった…。



「お待たせ!行こうぜ」


「うん」



私がにっこり頷くと、外に出てきた直が

私の肩に腕を回す。



さり気なく、そんなことをしてくる直に

恥ずかしいけど、ちょっとうれしい私。



抵抗しない私も面白くないのか?

更に直の方へ、引き寄せられた…。




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