トライアングル
「一緒に高校まで行くよ!」


「え?いいの?」


「オレは、ヒマだから」



2人で笑いながら、部屋を出て

玄関に行くと、お母さんが来て

いっぱい励ましてくれた!





1人だったら、緊張しただろーけど

直と、手を繋いでいるだけで

スゴく落ち着いていられた。



ほんとに、直はスゴイ!

適当そうなのに、ちゃんと

私のことを、考えてくれてる。



電車の中では、受験頑張ったご褒美に

どこ行きたいかって話をしてたんだ!

そんな話をしていると、もっと

頑張らなきゃなーって、思える。



「じゃあ、ここからオレは

行けないから、ガンバレ!

駅前で時間潰してるから

終わる頃、迎えに来るからな」


「うん、ありがとう!」



私は、笑顔で直に手を振って

学校の中に、入った。



しばらくして、振り返ると

直が私のことを、見つめていた…。



そんな直に、走って抱きつきたい衝動を

何とか抑えて、学校の中に入った。



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