トライアングル
直と分かれて、教室まで向かう道で

愛桜に忠告された。



「4月から、大丈夫なの?あの感じだと

かなりの束縛気味だよね…?

高校まで迎えに行きそう!」


愛桜は勝手に想像して、笑い転げてる。



「家に帰れば毎日会えるんだし

直だって、これから受験で

忙しくなるからね!」



本当に、生活が一変することに

今は、想像も出来ないや…。





「卒業生、入場!!」


しんみりした、音楽と共に

拍手の体育館に入場する。
    



在校生の中に、直も座っていて

お互い目が合うと、にこっと微笑んだ。




壇上の上に登って、賞状をもらう時に

上から見えた直は、とても切ない顔で

私を、じーっと見つめていた。



そんな視線に、私の顔も熱くなる…。




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