狛犬に好かれました。
「ちょっと、銀髪の狛犬っ!」
「んぅ~」
「起きてよ!」
「チカゲ……」
「……え?」
「俺の名前。銀髪の狛犬じゃない……」
「分かったから」
「琴音、お茶……」
「もうっ!持ってくるから起きてよ」
「って、え?今、私の名前……」
「俺、お前の中の神様と相互リンクしてるから」
顔だけ私に背けると口角を上げてにこりと笑った。
「他にも色々情報知ってるよ」
「言わんくていいわっ!」
私はお茶を用意しに、部屋からさっさか足を歩めた。
***
「ありがと」
湯呑を受け取るとさっそく、チカゲはそれを口にする。
「掃除するから、どっか行っててよ」