続・雨の日は、先生と
次の日は、近くの産婦人科に行って。

妊娠が、確定した―――



帰り道、一人でとぼとぼ歩く。

先のことを考えると、不安でいっぱいだった。


だけど、私にはお母さんがいる。

そして、准一さんというお父さんも。


二人は、一通り経験している人生の先輩でもあるのだから。

きっと、私のことを誰よりも支えてくれるだろう。



―――陽さん、でもね。



でも、私まだ、陽さんのこと信じてるよ。

きっと、必ず迎えに来てくれるって。

信じてるよ。


陽さんと過ごした日々は、こんなにも揺るぎない愛を、私の中に育んだ。

お腹に宿った、小さな小さな命だって。

二人の愛の、結晶のはずなのだから。


ねえ、陽さん。

戻ってきてよ。

迎えに来てよ。


私から探しにゆくことは、不可能なのだから―――
< 62 / 73 >

この作品をシェア

pagetop