【短】氷のプリンセスとチョコレート。



「俺のせいだったな。それは。


...実はさ...俺さ、最近悩んでたんだよ」




「...え?何にですか?」




「美咲ちゃんが今日チョコくれるかな~?...ってね。」



自嘲気味に笑いながら俺は言った。





「....あげるに...決まってるじゃないですか...


私は湊くんのことが好きなんですよ?」




頬を膨らませて


囁く声で美咲は言った。




「そんなことは分かっているよ。


でもな、最近美咲ちゃん俺に冷たかったから心配だったんだよ。」




「...そんなことありません。」




真っ赤になった美咲が俺の方を見ていった。



「湊くんなんて嫌いです!」




...え?




今の流れでどーして『嫌い』なんて言われなきゃいけないんだ!?




俺なんもしてねーぞ!


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