短編集
月と満月
慌ただしい世界で17年間ずーっと生きてきた。

今そのツケがきたかのように私の心も体もボロボロに。

昨日彼氏に別れを告げられた。

私は大好きだった。
すっごく大好きだった。

私だけだったんだ…
こんなに好きだったのは…。

バカみたい…。
ホントバカみたい。

そう思ったら何もかも崩れた。

人を好きになるのって…何で?
どうやったら人を愛せるの?
今まで当たり前のように分かってたことが分からなくなっちゃった…。


気力も何にも無くなった。

学校に行けないよ…。

体が言うことを聞いてくれないの…。

そんな時、お母さんのお母さん、つまりおばあちゃんが家に来た。
お母さんから話を聞いて心配してくれたおばあちゃんは、おばあちゃんの家に遊びに来いと私に言った。


うろ覚えだけど…幼い頃に行ったおばあちゃんの家は何だか…お母さんみたいだった。


田舎だからたぶん何も無い。

でも…今の私にはそれがちょうどいい。




少し寂しげな秋の思い出…。
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