短編集
二人が付き合うって聞いても驚かなかった。
だって……付き合う宣言聞く前から付き合ってるって思ってたから。


それにしても……景平君、どうしたんだろ?気になる。
だって、さっきまで……。

色々気になる男の子。

あんな表情見たこと無いなぁ。
なんか、少しドキッとした。

……え?ドキ?

「那央〜!」
さっきの思考を取っ払って、今にも笑い出しそうな理緒をみた。

「どうだった……?」
「あーなんて言うかね、案外カワイいわよ、景平君」

カワイい?

「何が?」
「那央、弁当箱片付けて!」

理緒に言われるがままに、弁当箱を片付ける。

「理由は本人に聞いてみなよ。」
「えっ、でも……」
「大丈夫。おもしろいから。」

笑い出す理緒。
私はおもしろくないよ……。

理緒に引きずられるようにして景平君と圭太君のところに来た。

景平君はポケットに手を入れて、イスに浅く腰掛けてる。

「景平君、立ってよ」

理緒の呼びかけに何にも答えない。理緒……顔ニヤケてる。
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