君のことが大好きで。
卒業式。




自分の名前が呼ばれ、この学校に通うのももう最後なんだと思うと悲しい。




友達ともあんまり会えなくなるのも実感してきて寂しい。




優樹に会えないのも寂しい。




高校も違うから本当にもう会うことはないだろう。




後輩たちが歌っている曲を聞いて、涙が溢れてきた。




式が終わって一旦教室に戻る。




私は優樹の靴箱に手紙を入れた。




白い紙に「好きでした」とだけ書かれ、名前も書いていない。




本当にシンプルな手紙だ。




でも、会えなくなるなら気まずくなっても問題ない。




返事はいらないから、想いだけ伝えさせて。




そんな私のわがままを許してください。




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