君のことが大好きで。
一学期、私の席は小口優樹のロッカーの隣だった。





朝に暇だから本を読んでいると小口優樹がいきなり声をかけてきた。





「その本おもしろいよね。」





声だけですぐ誰か分かった。でも私は顔を上げないで頷いた。





なんとなく初めて話すから緊張した。






次の日、違う本を読んでいるとまた話しかけてきた。






「その本、俺のオススメ!」





今度はきちんと顔を上げることができた。というより自然に顔が上がった。





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