また、いつか。
「俺、よく公園とかで絵を描いているけん。まだまだ、だけどな・・。」


そういって、まさきさんがスケッチブックを見せてくれた。


鳩の絵だった。


「すごい・・・。やさしい愛情ある絵をかくんだね・・・。」


あたしは、絵のことはよくわからないけど、すごく、温かい絵だった。


「え??そんなこと、ちはるちゃんがはじめてやなあ。」


「ん??」


「はじめて、優しい絵っていわれたけん、ちょっと・・、いや、大分うれしいな!!」




「なんか、あたしもそういわれるとうれしい!!」


気付けば、まさきさんと楽しく会話している自分がいた。


周りを見渡していい男探しているのではなく、まさきさんとの会話を大事にしている自分がいた。



だって、最初のあたしは全然会話する気もなく、むしろ失礼な態度だったのに。


この人は、あたしがどんなに変な態度をとっていても、やさしく笑いかけてくれるんだ・・。


初めてだな、こんなにやさしい人・・・。


あまりにも、自分の最初の態度に引け目を感じた。




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