関東最大ボーイズチームのマスコットになりました~ヤバい人たちに愛されまくり

遼太郎、私、かばってくれた?

生徒会副会長の登場に、周りの一年生たちのざわめきは大きくなるばかりだった。

「何やってるんだ? 昼休み終わるぞ」

遼太郎は大村さんの腕を掴んだまま、静かな声で問い詰めた。

「なんで囲まれてる? ホミ……木下が何かしたのか?」

ギャルの子たちも、さすがに副会長には逆らえない。
皆、青い顔で視線をさまよわせていた。

「なにかあったのか、木下」

ギャルが口を閉ざすのを見て、遼太郎は私に向き直る。
口調は落ち着いてるけど、目の奥にじんわりした怒りの色が見えた。

うっ……

これ、遼太郎がすごく怒ってる時のサインだよ。
子供のころ。
私が近所の悪ガキにいじめられた時とか、よくこんな顔してたもん。

どーしよ、とんでもないことになりそう……


< 217 / 242 >

この作品をシェア

pagetop