関東最大ボーイズチームのマスコットになりました~ヤバい人たちに愛されまくり


うっ……

遼太郎の顔が、コワい。

「昼休みのアレはなんだ?」

「あ、アレって?」

「とぼけるな。遊び人に囲まれてただろ。
何があったんだ」

「私は、何もしてないよ……」

「それは分かってる。
お前はわざわざ好き好んで他人に突っかかったりするような奴じゃない。
だからこそ、あれだけおおっぴらにやられてるなんておかしいって言ってるんだよ」

遼太郎は、私が何もしてないのをとりあえず信じてくれたみたいだった。
それは素直にうれしくて。

全部、話してみようかなって、思ったんだけど。

えーっと。
一体どこから話せばいいんだろう。

とりあえず、最近水瀬キョーヤってヤツと知り合いになったこと、から?

ってなると当然
「そんなヤバい奴とどうやって知り合ったんだよ」
って聞かれるよね?

となれば
「夜中に家を抜け出してダンスの練習をしてる」とか
「そこで、うっかり地下の人たちの抗争に巻き込まれかけた」とか
「いろんなゴタゴタを回避するために、レイブの『マスコット』になった」とか

言わなきゃいけないんだよね


…………あうー。
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